インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の組織が歯周病に感染した状態です。
インプラントは炎症への抵抗力が低いため、一度細菌感染を起こすと骨吸収が急速に進行します。自覚症状が出にくく、気が付いたときには重症化しているケースも多いため、日頃のメンテナンスによる感染予防が重要となります。
インプラント周囲炎は歯周病よりも進行が早いと言われています。
また、歯周病よりも治療が難しく、なかなか改善しなかったりインプラントを抜かざるを得なくなったりするケースが少なくありません。
インプラントを長く快適にお使いいただくには、歯科医院の指示に従って適切なセルフケアを行い、定期的に歯のメンテナンスを受けることが大切です。
●インプラント周りの粘膜の腫れ
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●粘膜からの出血
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●膿の排出
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●インプラントと周りの粘膜の溝が深くなる
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●歯肉が痩せる
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●インプラントが揺れる、抜け落ちる
インプラント周囲炎が重度にまで進行している場合、インプラントを摘出する必要があったり、自然と抜け落ちてしまったりすることもあります。
インプラント周囲炎は、口腔内が不衛生な状態となって歯周病菌が増殖することによって引き起こされます。
そのため、ご家庭での日常のブラッシングだけでなく、定期的なメンテナンスによってお口の中の衛生管理を徹底することが求められます。
また、インプラント周囲炎はセルフケアの質だけでなく、全身的な病気や生活習慣とも関係しています。
インプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎を発症してしまった場合、自然に治癒することはありません。
原因に応じ、適切な対応を早期に進めていくことが大切です。
インプラント周囲粘膜炎の時点では、病状が悪化してインプラント周囲炎を引き起こさないよう、以下のような治療を行っていきます。
インプラント周囲炎は、病状や考えられる原因によって適した治療方法を決定していきます。
主に行われる治療法は以下のような方法となります。
日々の丁寧なブラッシングで、歯に付着したプラーク(歯垢)をしっかりと除去し、口腔内の清潔を保つことが大切です。
当院では、ブラッシング指導を行い、正しいブラッシングを習得し、セルフケアの質を向上させるよう努めています。
インプラントはご自分の歯よりさらに入念なお手入れが必要です。
通常の歯ブラシでは自分の歯と同じように磨いて下さい。
歯ブラシは細かく動かして、歯肉との境目を特によく磨いて下さい。
歯間ブラシやデンタルフロスを用いて、歯とインプラントの間、インプラント同士の間の部分もよく磨いて下さい。
隙間が小さいところにはデンタルフロス、隙間の大きいところには歯間ブラシが効果的です。
インプラントの根元の部分や、義歯を支えるインプラントの周りなどの細かい部分はタフトブラシも効果的です。
歯磨剤や洗口剤を併用しても構いません。
歯ブラシでのクリーニングがしっかりできている上で併用すると効果が期待できます。
洗口剤は薬用成分のあるものとないもの、アルコールを含むものと含まないものなど種類によって特徴が様々なのでご自分にあったものをお選び下さい。
インプラントの治療後はメンテナンス期へと移行します。
術後の経過が良いからといってメンテナンスを怠っていると、セルフケアだけでは落としきれない汚れが蓄積されていきます。
必ず担当医の指示通りにメンテナンスへ通いましょう。
定期メンテナンスでは、プラーク・歯石の有無、インプラントや他の歯、歯茎、噛み合わせの状態の確認、顎の骨の状態の診査を行い、その結果をもとにトラブルを防ぐための調整処置や指導を受けます。
インプラントの寿命は、患者様の治療後の過ごし方や身体の状態によって左右されます。
特に、正しいセルフケアの習得や定期的に歯科医院で行うメンテナンスはインプラント周囲炎を予防する重要なポイントです。
これらの予防策を実践しながら、治療後のインプラントを長持ちさせましょう。
そのことが、お口全体の健康につながります。
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