多摩地区インプラント治療ガイド 田中歯科医院監修

インプラント周囲炎

インプラントを長持ちさせるために
インプラント周囲炎を予防し
お口の健康を守りましょう
インプラント治療後の過ごし方、生活習慣によっては、最悪の場合インプラントの脱落を招くインプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。
インプラントを長持ちさせるため、インプラントだけではなく、お口全体の健康を長期的に維持するために、定期的なメンテナンスが大切です。

インプラント周囲炎とは?

  • インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の組織が歯周病に感染した状態です。
    インプラントは炎症への抵抗力が低いため、一度細菌感染を起こすと骨吸収が急速に進行します。自覚症状が出にくく、気が付いたときには重症化しているケースも多いため、日頃のメンテナンスによる感染予防が重要となります。

    インプラント周囲炎は進行しやすい

    インプラント周囲炎は歯周病よりも進行が早いと言われています。
    また、歯周病よりも治療が難しく、なかなか改善しなかったりインプラントを抜かざるを得なくなったりするケースが少なくありません。

    インプラントを長く快適にお使いいただくには、歯科医院の指示に従って適切なセルフケアを行い、定期的に歯のメンテナンスを受けることが大切です。

インプラント周囲炎の進行度別の症状

●インプラント周りの粘膜の腫れ

●粘膜からの出血

●膿の排出

●インプラントと周りの粘膜の溝が深くなる

●歯肉が痩せる

●インプラントが揺れる、抜け落ちる

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インプラント周囲炎が重度にまで進行している場合、インプラントを摘出する必要があったり、自然と抜け落ちてしまったりすることもあります。

インプラント周囲炎の原因

インプラント周囲炎は、口腔内が不衛生な状態となって歯周病菌が増殖することによって引き起こされます。
そのため、ご家庭での日常のブラッシングだけでなく、定期的なメンテナンスによってお口の中の衛生管理を徹底することが求められます。

また、インプラント周囲炎はセルフケアの質だけでなく、全身的な病気や生活習慣とも関係しています。

インプラント周囲炎の治療法

インプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎を発症してしまった場合、自然に治癒することはありません。
原因に応じ、適切な対応を早期に進めていくことが大切です。

インプラント周囲粘膜炎

インプラント周囲粘膜炎の時点では、病状が悪化してインプラント周囲炎を引き起こさないよう、以下のような治療を行っていきます。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、病状や考えられる原因によって適した治療方法を決定していきます。
主に行われる治療法は以下のような方法となります。

インプラント術後メンテナンス

インプラント治療後は
適切なメンテナンスが必要です
インプラントの品質と残った歯の健康を維持するには、日々のセルフケアを続ける必要があります。
歯垢を作らない、歯垢をすぐに取り除くことを徹底することで、インプラント周囲炎の予防に繋がります。
ただし、歯磨きの技術が不足しているために、歯垢を落としきれていないケースが少なくありません。
定期的なメンテナンスで、日々の歯磨きで落とせていない歯垢や歯石を徹底的に除去すれば、インプラントの品質と残存歯の健康を守ることができます。

インプラント周囲炎を発症しないための予防策

セルフケアによる口腔清掃

日々の丁寧なブラッシングで、歯に付着したプラーク(歯垢)をしっかりと除去し、口腔内の清潔を保つことが大切です。
当院では、ブラッシング指導を行い、正しいブラッシングを習得し、セルフケアの質を向上させるよう努めています。

インプラントはご自分の歯よりさらに入念なお手入れが必要です。
通常の歯ブラシでは自分の歯と同じように磨いて下さい。
歯ブラシは細かく動かして、歯肉との境目を特によく磨いて下さい。

歯間ブラシやデンタルフロスを用いて、歯とインプラントの間、インプラント同士の間の部分もよく磨いて下さい。
隙間が小さいところにはデンタルフロス、隙間の大きいところには歯間ブラシが効果的です。

インプラントの根元の部分や、義歯を支えるインプラントの周りなどの細かい部分はタフトブラシも効果的です。

歯磨剤や洗口剤を併用しても構いません。
歯ブラシでのクリーニングがしっかりできている上で併用すると効果が期待できます。
洗口剤は薬用成分のあるものとないもの、アルコールを含むものと含まないものなど種類によって特徴が様々なのでご自分にあったものをお選び下さい。

歯科医院での定期メンテナンス

歯科医院での定期メンテナンスインプラントの治療後はメンテナンス期へと移行します。
術後の経過が良いからといってメンテナンスを怠っていると、セルフケアだけでは落としきれない汚れが蓄積されていきます。
必ず担当医の指示通りにメンテナンスへ通いましょう。
定期メンテナンスでは、プラーク・歯石の有無、インプラントや他の歯、歯茎、噛み合わせの状態の確認、顎の骨の状態の診査を行い、その結果をもとにトラブルを防ぐための調整処置や指導を受けます。

治療後のトラブルを防いでインプラントを長持ちさせましょう

  • インプラントの寿命は、患者様の治療後の過ごし方や身体の状態によって左右されます。
    特に、正しいセルフケアの習得や定期的に歯科医院で行うメンテナンスはインプラント周囲炎を予防する重要なポイントです。
    これらの予防策を実践しながら、治療後のインプラントを長持ちさせましょう。
    そのことが、お口全体の健康につながります。

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