条件が満たされれば、誰でも可能です。
インプラント治療の可否については「全身的な問題」と「局所的(主にお口の中)の問題」の両方から判断していきます。
全身的な問題では、重度の糖尿病や肝臓疾患、心臓疾患、血液疾患などを有する方は慎重にならざるを得ません。
また骨粗しょう症の方で治療薬(ビスフォスホネート系)を服用中の方も考慮が必要です。
局所的な問題では、歯周病のコントロールがされていない方、顎の骨が吸収され極端に少なくなってしまった方、強い歯ぎしりがある方、反対側の歯との間にかみ合うスペースがない方、極端に歯並びが悪くかみ合わせにも問題のある方などは、考慮の上、徹底した前処置が必要となります。
しかし、インプラントの治療技術は進化しており骨の少ない方でもインプラントを埋入することが出来るようになりました。
また、条件が満たされれば、高齢者でも安全に手術やメンテナンス等その後の処置を受けて頂けます。
実際に当クリニックでも70代や80代でインプラント治療を受け安定した経過がみられる患者様もいらっしゃいます。
インプラント術中の痛みは感じることはありませんが、より安心してインプラント治療を受けていただくために麻酔医による【静脈内鎮静法】もご用意しております。
インプラント手術は、歯を抜いたり、神経をとる際に使うのと同じ、注射の局所麻酔で行います。
充分な麻酔下で行いますから痛みを感じることはありません。
痛覚は麻痺していても振動やひびく感じは残ります。
しかしそれは「痛い!」という感覚とは違いますので安心していただいてよろしいかと思います。
手術後は麻酔が切れた時に多少の痛みや腫れが起こることはありますが、処方された痛み止めを用いることによって解決できる程度の方が多いようです。
手術に対する恐怖心がどうしてもぬぐえない方は静脈内鎮静法により、よりリラックスして手術を受けて頂くことが出来ます。
事前の徹底した検査と診査・診断を行っております。
インプラントに限らず、どのような手術にも予測しえない不測の事態が起こりうることは想定しなければなりません。
しかしリスクやヒューマンエラーを回避するためには、やはり事前の徹底した検査と診査・診断が必要です。
下顎や唇に麻痺やしびれが起こるのは、顎の中を通っている神経を傷つけてしまった場合などに起こりますが、そうならないように当クリニックでは手術前の各種レントゲン診査(デンタル・パノラマ・歯科用CT)を行い細部にわたる血管や神経の位置、骨の状態などを確認します。
そして、コンピューターによる正確な術前シミュレーションを行い、さらにコンピューター上で設計し、シュミレーションされた位置に正確にインプラントを埋入するための外科手術用のガイド模型も作ります。
このように、ミスやエラーを防ぐため、何重ものシュミレーションを施したうえでインプラント手術に臨んでいただいております。
骨を再生できる場合があります。
上顎には「上顎洞」呼ばれる「副鼻腔」の一つである空洞が存在します。
この上顎洞は歯が抜けてなくなると下方に拡大し、それに伴って上顎の骨は薄くなります。
通常であれば10㎜以上の骨が存在していることが理想ですが、歯を失った後は5~6㎜、さらにはもっと薄い骨になってしまうこともあります。
そこにインプラントを埋入するのにはどうしても骨の厚みが足りなくなります。
そのような場合にはソケットリフトやサイナスリフトなどの骨造成術で上顎洞をリフトアップして骨を再生する手術を行います。
それによりインプラントを埋入するのに充分な骨の厚みを回復することが出来ます。
サイナスリフトは安全性の認められた手術ですが、熟練したテクニックも必要となりますので、歯科医師から詳しく説明させていただきます。
一般的にはインプラントと顎の骨がくっつくまで2~6か月程度かかります。
※状態により即日噛むことも可能です。
インプラントを埋入する部分の状態(骨の硬さ、量、形態)や埋入する場所、そしてその方の口腔内全体の状況によっても異なりますが、通常インプラントを埋め込む手術をしてから2~6か月程度で顎の骨とインプラントは結合します。
お口の中の状態によってはインプラントを入れたその日から仮歯を入れて噛むことも可能な場合もありますが、しっかりと生体となじみ、きちんと機能し、長く使い続けられることが何よりも大切です。
インプラント体と顎の骨がしっかりと結合するまでには、ある一定の期間が必要です。
インプラントは埋入手術がゴールではありません。
インプラント手術後に問題が生じる事のないよう、しっかりとしたメンテナンスの時間も考慮の上長く、しっかり噛める状態を維持していきましょう。
手術直後は極力負担を避けることが望ましいです。
骨とインプラント体の結合後は普段通りの生活で大丈夫です。
顎の骨に埋入された直後のインプラントは非常にデリケートです。
顎の骨とに埋入されたインプラントがしっかりと結合するまでは極力負担を避けていただくのが望ましいです。
そして、お口の中を清潔にして感染に注意して頂くこともインプラントがしっかりと骨と結合するために重要なことです。
手術当日は麻酔の効果や多少の腫れなどからお食事がしにくいかと思いますが、手術部位と反対側の歯で噛んで頂いたり、なるべくやわらかい物やスープなどで栄養はしっかりと摂取して下さい。
激しい運動などを除けば、日常生活は普段通りで特に問題ありません。
心配な方は、チタンの金属アレルギー検査を
現在日本で使用されているインプラントのほとんどはチタンでできています。
チタンは、アレルギーを起こしにくい金属材料ですが重度の金属アレルギーの既往のある方や心配な方は、一度金属アレルギー検査でチタンに対するアレルギー反応を調べてみることをおすすめします。
一般的には10年残存率は現在90%以上です。
口腔ケアやメンテナンスの状況、埋入されたインプラントの長さや形態、その人の骨量、咬み合せの状態などで個人差があり激しいですが、一般的には10年残存率は現在90%を超えているようです。
この数字は入れ歯やブリッジを装着した歯に比べればインプラントの残存率は比較にならないくらい高いものがあります。
いずれにしても、治療後にもきちんと定期的なメンテナンスを受けること、ご自宅での日々のケアをしっかりすることでインプラントが長持ちすることは間違いありません。
インプラントを長持ちさせるためにも歯科医院での定期メンテナンスは必ず受けましょう。
インプラント、上部構造物を3年間保証致します。
当院では、インプラント手術を行い、定期検診を受けている方は埋入手術後、インプラント、上部構造3年間保証致します。
※下記の場合は保証が適応されませんのでご注意ください。
- 当院以外の治療や手が加えられている場合
- 定期検診に応じない場合
- 手入れが不十分なために起こったもの
- 取り扱いが指示通りでなかったためによるもの
※インプラントの成功率は100%ではありません。
再手術によっても、インプラント植率までできない場合は、お支払いいただいたインプラントに関する費用を全額返金させていただきます。
ナイトガードなどの対策が必要な場合があります。
インプラントは縦の力には非常に強いのですが、歯ぎしりのように横に動く力が強くかかった場合などには破損してしまう恐れがあります。
歯ぎしりがひどい場合には、就寝時等にナイトガードを装着して頂ければ良いかと思います。
天然歯の根っこが残っている上に人工歯を被せるのが差し歯です。
多くの方が「さし歯」と言っているものは、図のように天然歯の根っこが残っている場合に、土台(コア)をさして人工歯を被せるものだと思います。
インプラントは、歯の根っこも残っていない場合にインプラント体を顎の骨に埋め込むことによって、歯根から作っていくものです。
また、「入れ歯」はいわゆる取り外し式のバネのかかったもので、歯がない部分の両横や反対側の残った歯にバネをかけるなどして維持するものです。
インプラントは前述のように歯の根っこもない場所の顎の骨に根っことしてのインプラント体を埋め込み人工歯を被せて作る固定式のものです。
つまり、歯の根っこだけでも残っていればいわゆる「さし歯」にすることも可能ですが、インプラントとは、歯が根っこからなくなってしまった時の方法と考えて下さい。
その場合、従来であれば両サイドの歯を大きく削ってブリッジを被せたり、取り外し式の「入れ歯」を入れるしかなかったのですが、インプラントを選択することによって、根っこごと歯を失った場合でも歯根から歯を再生できるというわけです。
無料カウンセリングのご予約を受け付けております。
ご相談は時間を約束頂いて承ります。
ご予約のうえ、ぜひお気軽にご参加ください。
ケースにもよりますが、1本25万円程度~になります
インプラント治療は保険適用外の自費治療になります。
医院によって「インプラント1本の包括的な値段」を設定しているところや検査費や手術費、被せ物などで分けて提示しているところなどがあると思います。
詳しくは「料金表」をご参照下さい。
当院では、手術費(インプラント埋入手術)が25万円~です。
お支払いに関しては、院内のデンタルローンや各種クレジットカード決済がご利用いただけますので詳しくは受付にお尋ねください。
介護者にケア方法のご指導、専門歯科衛生士による訪問ケアも承ります。
介護が必要になった場合の心配をされる方は多いようです。
ご家庭でのインプラントのケアは日常自分の歯を磨くのと同じと考えて頂いて良いと思います。
できれば糸ようじや歯間ブラシなどの補助器具を使っていただければなお良いでしょう。
もし要介護の場合でも介護者にケアの方法はご指導させていただくことも可能です。
また、専門の歯科衛生士による訪問口腔ケアも承ります。
定期メンテナンスにいらっしゃれなくなっても、ぜひ訪問ケアをご利用ください。
※訪問歯科の利用には適用条件があります
不幸にも寝たきりになってしまうことも確かに想定に入れなければならないかもしれませんが、インプラントが適正に機能した場合、しっかり噛める、何でもおいしく食べられるといった点から老化を防止することにつながり寝たきりになる可能性も格段に低くなるはずです。
これもまた、インプラントや噛み合わせが全身の健康にもたらす効能のひとつと言えるでしょう。